このたびの「令和8年熊本地震」により被災された皆さま、今なお不自由で不安な日々を過ごされている皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

当院は幸い大きな被害もなく、通常通り診療を行っております。 しかし、県内では断水などが続いており、日常の洗顔や歯磨きすら難しい状況の地域もあると聞き及んでおります。

このような厳しい状況に加え、連日の暑さによる「熱中症リスク」と「お口のトラブル」にも注意が必要です。この時期だからこそ、知っておいていただきたいお口のケアポイントをお伝えいたします。

① お水が不足している時のお口のケア

水が貴重なときは、歯ブラシがあれば歯磨き粉をつけずに磨いたり、すすぎが少なくてすむ泡立ちの少ない歯磨き粉などがおすすめです。また、お茶にはカテキンやフッ素が含まれていますので、お茶を活用して口をゆすぐのも良いでしょう。キシリトールの飴やキシリトールガムなども利用すると唾液が出やすくなり、むし歯予防や歯周病予防にもつながります。少量の水やお茶、歯みがきシート、キシリトール製品などをうまく活用してお口を清潔に保ちましょう。

② お口の「カラカラ」と「スポーツドリンクの飲み方」

片付け作業や暑さによる脱水でお口が渇くと、唾液が減ってお口の中の細菌が増えやすくなります。むし歯や歯周病の原因となるプラークが増えやすいことにも繋がります。 また、熱中症対策にスポーツドリンクを飲む機会が増えますが、ダラダラと飲み続けるとお口の中が「酸性」になり、歯が溶けやすくなってしまいます。

お水やお茶をのどが渇く前にこまめに飲みましょう。スポーツドリンクなど甘い飲料を飲んだ後は、少しのお水で口をゆすぐか、お水またはお茶を一杯飲む工夫をしてみましょう。

③お口の渇きに唾液腺マッサージ

水が出ない時、避難所生活時、口腔乾燥症に悩まれている方やお口の渇きが気になる時は、耳の下やあごの下を優しくマッサージしてみましょう。唾液が出ることでお口の中が潤い、汚れを洗い流したり、歯が溶け出すのを防げます。
いつでもどこでも場所を選ばず唾液を出すのに役立つこのケアは、お口の細菌繁殖を防ぐだけでなく、加齢による「口腔機能低下症」や「誤嚥性肺炎」の予防にも期待できます。唾液の潤いバリアで、避難先でも病気の予防とお口の健康にも役立ちます。

お口の潤いを守る!唾液腺マッサージのやり方

▶︎ 耳の前(上の奥歯のあたり)に4本の指を当て、後ろから前へ円を描くように動かす。(10回)

▶︎ あごに手を添え、親指をあごの骨の内側の柔らかい部分に当てて、耳の下からあごの先まで順番に押し上げる。(10回)

▶︎ あごの下のくぼみを、親指の腹で上に向かってゆっくり押します。(10回)

どの場所をマッサージしたらいいかが分かりにくかったり、詳しく知りたい方は来院時にでもスタッフにお声かけください!

※唾液腺マッサージは安全に行えるケアですが、次の点には注意が必要です。
▶︎ 痛みや腫れがある場合は無理に行わない
唾石症や唾液腺炎などの可能性もあるため、症状がある場合は当院に相談してください。
▶︎ 過度に行わない
やりすぎは逆効果になることがあります。適度な頻度を守りましょう。

「泡が少ない歯磨き粉が知りたい」「家族の誤嚥性肺炎が心配」「キシリトール製品のケアグッズを知りたい」など、気になることがありましたら、どのようなことでもお気軽に当院スタッフへご相談ください。

私たちは10年前の熊本地震の教訓を胸に、お口のケアを通して地域の皆さまの健康を守るサポートを続けてまいります。

まだまだ気が休まらない日々が続きますが、どうぞ無理をなさらず、お身体の健康を第一にお過ごしください。皆さまの安全と一日も早い復旧を、スタッフ一同心よりお祈り申し上げます。